
ばね指(弾発指)について
ばね指とは?
ばね指とは、指の腱鞘炎のことです。筋肉と骨を結びつけている「腱(けん)」が通るトンネル部分「腱鞘(けんしょう)」で炎症が起きた状態です。
ばね指の患者さんは、病院に限らず、鍼灸院などの治療院にもたくさん来院されます。私もこれまでばね指や手首や手の腱鞘炎の患者さんをたくさん診てきました。
少しでも参考になればと、実際に私が今まで診させていただいた実例も書いています。
ぜひ、最後までご覧になってください。きっと皆様のお役に立てると思います。
ばね指の原因
一般的には、更年期や妊娠・出産などでホルモンバランスが乱れる時期の女性、家事やお仕事や趣味、スポーツなどで手や指をよく使う人、糖尿病などの持病を抱えている人が多いと言われています。
今まで、私もたくさんのばね指でお悩みの患者さんを診てきました。でも、実際に多いのは、男女関係なく家事やお仕事や趣味、スポーツなどで手や指をよく使う方々です。
実例をご紹介すると、
主婦の方、絵描きの方、電気工事や清掃業や大工さんなど道具を握り続けて作業される方、ゴルフやテニスなどクラブ・ラケットを握るスポーツ、サーファー、庭の剪定、農業、運転手、デスクワークなどなど。とにかく、手を使う、指を使う、モノを握りしめることが多い方です。若者よりも中年以降の方が多いです。
手や指って、お仕事や家事、趣味で手を使い続けるもんですから、なかなか休ませることが難しいところです。だから、みなさん何かおかしいなと思いながらも、どうして良いか分からず、放っておいてこじらせてしまいます。
ばね指の症状
こんな症状があればばね指かも知れません。
・手のひら側の指の付け根の部分に腫れや痛みがある。
・指を曲げると曲がったまま引っ掛かって伸びない。
・指の曲げ伸ばし(グーパー)をする時に、指の付け根の部分に引っかかる感じがある。
指や手首を曲げたり伸ばしたりする筋肉は手の中にはありません。
もし、手の中にすべてあったら、グローブみたいな大きな手になってしまいます。曲げ伸ばしする筋肉は前腕の部分にあって、途中からヒモのような筋肉みたいに伸び縮みしない腱(けん)になって、手首の中を通り指先の骨に付きます。
腱は指先まで途中途中に腱鞘(けんしょう、図の青色の部分)と呼ばれるトンネルを通ります。
指や手をよく使う人は、腱鞘と呼ばれるこのトンネルと、中を通る腱との摩擦が強くなり、腱や腱鞘が炎症を起こして痛みを感じるようになります。
指や手をよく使う人は、腱鞘と呼ばれるこ のトンネルと、中を通る腱との摩擦が強くなり、腱や腱鞘が炎症を起こして痛みを感じるようになります。


また、炎症を起こした腱や腱鞘が太くなってしまい(肥厚:ひこう)、引っ掛かりを感じるようになります。
結果、指を曲げたり伸ばしたりする度に、コクコクしたりバネのように反動が起こるようになってしまいます。
これを放っておくと、酷くなって「曲げたまま伸びない・それ以上曲げられない」ような状態になってしまう方もいらっしゃいます。
そして、ばね指は再発がとっても多い印象があります。病院や他の治療院で治療してもらったのに、同じ指がまた痛くなったり、引っ掛かり出したり。または、別の指が順番にばね指になってしまったり。とてもよく見かけます。
一般的なばね指の治療
病院では、まず保存的療法を行います。保存療法とは手術以外の治療のことを言います。
患部の安静にして非ステロイド性消炎鎮痛剤を服用して経過をみることが多いです。
炎症や痛みが強い場合は、腱鞘内にステロイド注射をします。
それでも改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘の鞘を開く手術(腱鞘切開)を行います。
当院のばね指治療
痛みを出していたり引っ掛かりの原因は、指の付け根の部分の炎症を起こした腱や腱鞘にあります。
その腱や腱鞘が炎症を起こした原因は何でしょうか?
それは、手や指の使い過ぎです。
使い過ぎると腱鞘と中を通る腱との摩擦が強くなり、炎症を起こすと書きました。
では、腱と腱鞘の摩擦が強くなる使い過ぎ以外の原因は、何なのでしょうか?
それは、前腕の筋肉の疲労による緊張、
言い換えると、疲れによって筋肉が硬くなってしまい筋肉の動きが悪くなって摩擦が強くからです。
なぜ、腱や腱鞘に炎症が起こっているのか?
その原因の原因を考えないと、再発を繰り返したり、良くなったそばから、また別の指がばね指になったりします。
当院では、原因となっている筋肉に鍼通電療法を行います。患部に直接鍼は打ちません。
鍼通電療法は、鍼に微弱な電気を通電させて患部の血流促進、筋肉の緊張と疲労 の緩和、また、体から脳へ向かう神経を興奮させて信号を送ることにより、痛みの緩和を促したり、その反射によってホルモンの分泌や自律神経を調節すると言われています。皮膚の上から刺激を与える電気機器とは違い、皮膚を破って直接原因となっている筋肉を刺激するのは鍼治療・鍼通電療法でしか出来ません。

ばね指に限らず、患部や筋肉に負担をかけている姿勢や手の使い方の悪い癖がある方が多いです。そのため、当院では痛みの出ている部分の治療と、全体の体の歪みなどにもアプローチして、なるべく再発しない体作りを心掛けて治療しています。
そして、ご自宅でできるストレッチやマッサージの方法などもアドバイスさせていただき、当院での治療との両輪で早期の回復を目指します。
当院にいらっしゃる患者さんの中には、手にメスは入れたくない、手術したのに別の指もなった、いつになっても良くならないと来られますが、当院の治療で良くなっていかれます。
当院には、今までもばね指の方が来院されていますし、今まで私自身たくさん治療させていただいてきました。皆さん日常の生活をしながら治療を続け、症状の程度にもよりますが、数回から数ヶ月の治療で卒業されていきます。
今現在お悩みの方がいらっしゃいましたら、当院に一度ご相談ください。
受診希望の方、ご予約はお早めに
当院は患者さま一人一人としっかりと向き合い、特に、初診時には、お時間を取って問診や検査、説明などを行いますので、1日に診ることができる患者さまに限りがあります。
ばね指でお悩みでしたら、お電話 086-275-7377 にて、お早めにご予約ください。ご縁を大切にして、全力でサポートします。お待ちしております。