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からだコンディショニング岡山の鍼灸治療

  • 執筆者の写真:  脇坂 功彦
    脇坂 功彦
  • 2019年5月20日
  • 読了時間: 7分

鍼を直接身体に刺したり、お灸から伝わる熱の刺激が、実は、ミクロの世界でお身体に大きな影響を与えています。身体の外から皮膚を突きやぶって体内に入って来た鍼は、身体からみればただの異物にしか過ぎません。そして、急な熱による刺激は、身体にとってみれば緊急事態です。私たちの身体は外から身体の中に異物が侵入して来たと判断し、その傷を修復・修繕しようと鍼が刺さった部分に免疫部隊を送り込みます。その免疫部隊は血液によってその場に運ばれます。ということは当然血流も良くなるわけです。血液というのは、実に色んなものを運んでいます。栄養や酸素、免疫、水分、ホルモン、熱、老廃物などです。動脈と静脈で何が主なものかは変わってきますが、おおよそこれらのものです。

話を戻して、鍼によって組織が傷つけられるとそこを修復しようと血液が集まってきます。そうすると、免疫はもちろん栄養や水分も一緒にやってきます。その傷つけられた組織を修復するのに必要なものがたくさん集まってくるわけです。鍼を例にお話しましたが、お灸でも同じような反応が身体に起こっていると思って頂いて、大きな間違いはありません。では、具体的にどんな効果が期待できるのでしょうか?


鍼灸治療が効果を発揮するメカニズム

ヒトの身体には病気やケガを自分で治す自然治癒力や、外から入ってくる病原体から身を守る免疫力が備わっています。傷害を受けるとそれらのシステムが働きだし、身体に様々な反応が起こります。例えば、血管を拡張させて酸素や栄養をたくさん含んだ新鮮な血液を呼び込んで新陳代謝を高めたり、異物と戦う白血球を呼び寄せて傷付いた部分から感染することを防いだりします。鍼灸治療はこのような反応を利用して、皮膚や筋肉に目には見えない微細な傷や小さな火傷を作り、筋肉の血液循環を改善して肩こりや腰痛を治したり、傷害を負った部位の修復を促進しているのです。

また、ヒトの身体には痛みを抑制する様々な仕組みが備わっています。痛いところを押さえたり擦ったりすると痛みが和らぐとか、気分が良くなることや楽しいことをしている間は痛みが気にならないなど、誰もが経験されたことがあると思います。鍼やお灸の刺激は、このような痛みを抑制する仕組みを働かせるきっかけになり、その結果として鎮痛効果を発揮します。

さらに、身体には皮膚や筋肉などに刺激が加えられると自律神経の活動が変化し、自律神経が支配する臓器・器官の働きが反射的に調節される仕組みも備わっています。鍼やお灸の刺激はその仕組みを利用して自律神経活動を変化させ、血管の調節をしたり臓器の働きを良くしたりします。その結果、血圧が調節されたり、ホルモンバランスが整えられたり、免疫系が活性化したりなど全身性の広範な効果が引き起こされます。

このように、鍼灸治療は非常に効果が高く、鍼灸治療を続けていると体調が良くなり、病気になりにくくなるというわけです。そして、その効果は日本のみならず世界中で認められ、世界各国の研究機関や各国の大学で研究が進んでいます。中国や韓国と並んで欧米、特にヨーロッパ各国(特にドイツ)では毎年多くの学術論文が発表され研究が非常に盛んです。


経絡(けいらく)や経穴(けいけつ)、ツボとは何か?

東洋医学の考え方の1つに「気の思想」というのがあります。この思想が、後に経絡(けいらく)という考え方に発展していきます。人体には気(エネルギー)の通り路があるとされ、その路には気が溜まりやすい、あるいは気が漏れやすい、反応が出やすいツボ(経穴)があることが分かりました。経絡は、五臓六腑(ごぞうろっぷ)といわれる体の内部の臓腑(ぞうふ)器官と、身体の外部である皮膚に結びついていて、内臓の異常が体表の変化として表れ、特にツボ(経穴)に敏感に表れることが分かっています。この異常な反応の出ているツボを刺激することで、内臓の異常を調整できるという重要な発見があり、現在の鍼灸治療に使われています。


鍼は痛くないの?お灸は熱くないの?

鍼というと、大勢の方が注射針や縫い針を想像されます。しかし、鍼灸で使う鍼は、それらに比べると非常に細くて、鍼先は鋭く加工されています。そして、製造メーカーの長年の研究から、刺した時に出来るだけ痛みを感じさせないように、鍼先の形状を工夫して加工し製造されています。時々、痛点(肉眼では見えない痛みを敏感に感じる皮膚上にあるセンサー)に鍼が打ってしまうと、チクッとすることがありますが、それでも患者さまは「痛い蚊に刺されたくらい」と表現されるくらいです。そして、鍼を打たれた時に感じるズーンと響くような独特の感覚があります。その感覚は、人によっては痛いと感じたり、心地良いと感じたり、見解が分かれます。特に、響きが好きだという方以外は、お身体へのご負担を考え、あえて響かすような施術はしません。強く響かせば効果が高くなるという事はありませんし、刺激が強すぎて施術後に強いだるさが出たりと逆効果になってしまう場合があるからです。当院で使う鍼は、患者さまの身体への負担が出来るだけ少ないように、比較的より細い鍼を使い強い刺激を与えないように施術します。

当院で使うお灸は直接肌を焼くようなお灸ではありません。間接灸と言って、火が付いた艾(もぐさ)と皮膚との間に隙間がありますので、火傷をすることは非常に稀です。皮膚上で感じる温度が約50°~55°くらいと言われています。50°~55°というと、手をつけるとすごく熱く感じますが、火傷はしない程度の温度帯です。高度の糖尿病などで皮膚の感覚異常がある方、お肌が非常に過敏で弱い方は水脹れや火傷になることがあります。治療でお灸を使用する場合は、施術前の患者さまへの説明の際に、必ず確認いたしますのでお申し付けください。

鍼もお灸も初めての際は緊張されますが、2回目からはほとんどの方が、その心地良さから寝てしまわれます。


治療の流れ

1、問診

患者さまに起こっている症状や問題について、詳しくお聞きします。「部屋に通されたら、すぐに寝かされて治療が始まった。」というご経験はありませんか?当院は、問診と検査を行う専用の場所で、お身体の状態はもちろん、生活習慣など日常の活動や既往歴などもお聞きして、患者さまのことを知ることから始めます。

2、検査

関節の可動域、筋肉の硬さ、骨の歪み、感覚や運動の神経に問題がないか、姿勢や身体のバランスなど、問診で得られた情報をもとに様々な検査を行います。

3、お身体の状態や治療方法などの説明

問診や検査の結果から、患者さまのお身体に起きている問題点を指摘し、その問題点の原因を説明します。そして、その問題点の治療方針や治療方法を専門用語を使わず、患者さまが不安にならないように分かりやすく丁寧に説明をします。そして、必ずすべてにご同意いただいてから、治療してまいります。

4、治療

私が持っている整体や鍼灸の技術を組み合わせて、症状やお身体の状態に合わせた患者さまにとって最適なオーダーメードの治療をご提供します。

5、治療後の説明

治療後のお身体の変化の確認と日常生活で気をつけること、早く良くなるために日頃患者さまができることなど、お話しさせていただきます。


どのような治療をするのか?

まず、前提として、ハリやお灸も苦手な方には、無理やりに施術することはありませんので、ご安心ください。

治療の内容としましては、自律神経の問題や内科的な問題は東洋医学的な思想をもとに、鍼やお灸を使って関係するツボに刺激をします。肉離れや捻挫などのスポーツ傷害やお怪我などは、痛めている場所や腫れや炎症の強い場所やその周囲を中心に刺激します。

特に痛みが強い方や症状が強く出ている方は、鍼に擬弱な電気を通電させるパルス療法を行います。電気治療器に特有なビリビリするような刺激ではなく、身体の中をマッサージされているような心地の良い刺激です。パルス療法は、患部の血流促進とそれに伴う自己治癒力の増進が大いに期待出来ます。

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