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美容と健康に与える姿勢の影響

  • 執筆者の写真:  脇坂 功彦
    脇坂 功彦
  • 2023年3月5日
  • 読了時間: 4分

更新日:2024年5月31日

姿勢と美容の関係

姿勢は美容にも影響を与えます。まず、美容という言葉を辞書で調べると「顔や体つきを美しくすること。」「容姿を美しくすること。」とありました。どうしてもお顔に注目が集まりますが、”体つき” や ”容姿” を美しく保つことも美容ということになります。


健康も美容も損ねるストレートネック
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ところで、「ストレートネック」ってご存知ですか?簡単にいうと、まっすぐな首のことです。首の骨は7個の骨が積み重なっていて本来は前にたわんでいます(前弯:ぜんわん)。ストレートネックは、そのたわみがなくなり、まっすぐになっている状態です。肩こりや腰痛で受診される患者さまをみても、自覚されていないストレートネックの方がいらっしゃいます。ストレートネックの方は、首が前に倒れて顎を前に突き出したような姿勢をとっている方が多いです。

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顎が前に出ているのが常態化すると、イラストで青く色を付けた首の前の筋肉(広頚筋)が常に緊張し引っ張られているため、フェイスラインや顎部分と首の前部分のたるみの原因となります。また、頭の位置、そして、その重心が前に移動するので、首の前と後ろの筋肉の引っ張り合いのバランスが崩れ、頭を後ろへ引き戻す筋肉の緊張を招いて、首や肩のこり・背中のこりの原因にもなります。ストレートネックの主な原因として言われているのは、長時間のデスクワークやスマホの操作です。これらのことが姿勢・骨格に影響を与えてその症状を引き起こすのです。

首が前に倒れて、顎を前に突き出したような姿勢のまま、長時間イスに座ってパソコンやスマホをしていると、骨盤の前傾が保持できず、骨盤が後傾してしまい座っている姿を横から見ると、首から背中・腰がC字型になります。


太ってないのに太って見える
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骨盤が後傾しお腹を突き出したような姿勢になると、ぽっこりお腹の原因になります。このぽっこりお腹の人が無理やり骨盤を前傾させ同じところでウェストを測定すると数センチの差が出ます。人によっては、何と、10㎝近くマイナスになるほどの違いが。姿勢が乱れてしまって維持できないために、太ってもないのに太って見えてしまうのです。そして、ぽっこりお腹は見た目だけでなく、健康にも影響を与えます。


ぽっこりお腹が、肩こりや腰痛の原因にも

ぽっこりお腹の姿勢が日常になると、重力に対して体を支える筋肉が常に疲労し、見た目の容姿はもちろんですが、肩こりや腰痛を引き起こします。

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本来、人間は首・背中・腰の骨(頚椎・胸椎・腰椎)は、横から見るとS字状に弯曲(わんきょく)しています。しかし、この弯曲がS字型ではなく、首が前に倒れて、顎を前に突き出したような姿勢で骨盤が後傾してしまいC字型になると、ぽっこりお腹・二重あご・顔のたるみなど容姿の問題にとどまらず、肩こり・頭痛や腰痛など、お体にも問題を引き起こします。

そして、このぽっこりお腹になる姿勢が、逆にストレートネックを助長します。

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体の一番頂上にある頭は、女性でも約5㎏程の重さがあります。S字型に積み上がった骨(脊柱)のテッペンに頭がのっていれば、その骨格で楽に頭を支えられます。しかし、頭の重心が前に移動すると、骨格で支えるのが困難になり、頭を引き戻そうとして、頭に近い首・肩・上背部の筋肉に負担が掛かります。ですが、首からお尻までがS字型ではなくC字型になってたわんでくれると、首から上背部までだった筋肉への負担が、首からお尻までの広い範囲に分散され、より楽に頭を引き戻すことができるようになるります。骨盤が後傾し背中にかけて丸くなるほど、首が前に倒れて顎を前に突き出した姿勢の方が楽に感じるようになってしまうのです。

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ここまでお読みになればお分かりいただけると思いますが、巷にある猫背矯正や骨盤矯正が謳っているような、その施術だけで、その部分の施術だけで、すべてが解決するというのはとても考えられません。


歪みや姿勢を治すには?

見た目だけでなく、肩こりや腰痛の大きな原因の一つが、歪みによる姿勢の問題です。間違った姿勢で長い間過ごしていると、本来なら負担が掛からないところに過度の負担を掛けるわけですから、筋肉がこり固まったり、特別ある関節に負担を掛けたりと、色んな不具合を引き起こします。

肩こりや腰痛など症状が出ているところだけでなく、その原因を作っている骨格の歪みや姿勢などを整えなければ、根本的な改善に繋がりません。座っている時も立っている時も、常日頃からこの ”S字” を意識することが大切です。

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人はゆっくりと時間を掛けて歪んでいきます。歪んでしまった姿勢の施術は、3ヶ月目から変化が現れ始めると言われています。治療をすれば、もちろん、治療後の一時的な変化は起こせますし、日常生活でどのようなことに気をつけて過ごせば良いか、治療の効果を持続させるためのエクササイズなどもお伝えできます。しかし、交通事故のような強い外力でもない限り、人の体はすぐに変わらないようにできています。毎日の積み重ねが良い意味でも悪い意味でもお身体を変えて行きます。普段できることからコツコツと取り組んでみてください。

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