見た目だけじゃない！笑ってられない姿勢の影響

スマートフォン症候群って知ってますか？

顔を画面に近づけて覗き込むような姿勢になると、頚椎（首の骨）の前へのたわみがなくなってしまいます（生理的前弯の消失と言います）。これが、いわゆるストレートネックの状態で，肩こり，頭痛（後頭部の筋緊張性頭痛）を引き起こしやすくなると言われています。眼精疲労やドライアイ，視力低下などの眼の症状の他，肩こりや首こり，手のしびれや腱鞘炎による肘や手指の痛みの症状を総称して、「スマートフォン症候群」と呼ばれています。

この写真の様な姿勢でスマホをしてる方が多いのではないでしょうか？

この写真の女性の様に、イスに浅く座って画面をのぞき込む様にスマホを操作する。

この写真の男性の様にスマホを持った手を体につけ首を深く曲げて画面を見て操作する。

自分では気が付きませんが、見るからに首から背中・腰まで負担が掛かっていそうですよね。写真の様に首の角度が深くなればなるほど、首から背中にかけて負担が増すのは想像がつくと思います。

では、具体的にどれくらいの負担が掛かるのでしょうか？

首の角度で首にかかる負担が○倍にも！

ちょっと、こちらをご覧ください。首の角度と負荷の関係です。

頭の位置が前にいけばいくほど、首から背中にかけて負担が増すのは想像がつくと思います。では、具体的に首から背中にどれくらいの負荷が掛かるのでしょうか？首が前に１５度傾けば、首には２倍以上の重さがかかると言われています。頭の重さは体重の約１０％と言われています。女性でも５～６キロは十分にあります。ということは、日常的に１０キロ以上の重さが首にかかっているということになります。

首の角度だけでなく頭の位置にも注意

これは何もスマホに限ったことではなく、デスクワークで一日パソコンとにらめっこしている方も同様のことが言えます。

こちらの絵のように、首の角度だけではなく、横から見て肩のてっぺんより耳の穴の位置が３㎝前にあると首から背中、腰まで２倍以上の重さが掛かるとも言われています。そして、その差がひらけば開くほど、頭の位置が前になるほど、首・肩・背中から腰に大きな負担を掛けることになります。

姿勢はこんなところにも影響が…

アメリカである実験が行われました。その実験では以下のような結果が報告されています。

○不良姿勢で作業をすると３０％も集中力や生産性が落ちる。

○頭の位置が３㎝前にあるような不良姿勢が続くと、脳への酸素と血液の供給量が２０％減少する。

そして、もう一つ、衝撃の事実・・・

○最終的には、うつ病になる。

最終的にはうつ病になるとありましたが、１０年ほど追跡しての結果です。（どれくらいの確率でうつ病になるのかは、すいません忘れてしまいました。）

スマートフォンやパソコンは、ここ１０年ほどの間で、現代人にとって、なくてはならないものになってしまいました。なくてはならないものになりましたから、その付き合い方が肝心です。自分の姿を今すぐチェックしてみてください。その姿勢、大丈夫ですか？

じゃあ、良い姿勢ってどんな姿勢？

よく勘違いされるのが、ファッションモデルさんのようないわゆるカッコイイ姿勢です。カッコイイのと身体への負担が少ないのは違います。モデルさんは、高いヒールを履いて服を良く見せるために無理をしているのです。私たちの良い姿勢というのは、カッコイイ姿勢ではなく、身体への負担が少ない姿勢です。

横から見て、⑴耳の穴⑵肩の一番高いところ（肩峰：けんぽう）⑶股関節の横（大転子：だいてんし）⑷ひざ関節とお皿の間⑸外くるぶしの少し前、この５つの点を結んだ線が横から見て真っ直ぐになっていれば、前後のバランスが良く身体への負担が少ないと言われています。あなたの姿勢はいかがでしょうか？

禅の言葉に「調身・調息・調心」という言葉があるそうです。 姿勢を整えれば呼吸が整い、呼吸が整えば心が整うという意味があるそうです。「姿勢を正す」というのは、日本の古来より心と身体に影響を与えるというのが経験的に理解されていたんですね。

歪みや姿勢を治すには？

見た目だけでなく、肩こりや腰痛をはじめ、様々な不具合の大きな原因の一つが、歪みによる姿勢の問題です。間違った姿勢で長い間過ごしていると、本来なら負担が掛からないところに過度の負担を掛けます。筋肉がこり固まったり、特別ある関節に負担を掛けたり、自律神経や脳にまで影響を与えたりと、色んな問題を引き起こします。

肩こりや腰痛など症状が出ているところだけでなく、その原因を作っている骨格の歪みや姿勢などを整えなければ、根本的な改善に繋がりません。座っている時も立っている時も、常日頃から正しい意識することが大切です。

人はゆっくりと時間を掛けて歪んでいきます。歪んでしまった姿勢の施術は、３ヶ月目から変化が現れ始めると言われています。治療をすれば、もちろん、治療後の一時的な変化は起こせますし、日常生活でどのようなことに気をつけて過ごせば良いか、治療の効果を持続させるためのエクササイズなどもお伝えできます。しかし、交通事故のような強い外力でもない限り、人の体はすぐに変わらないようにできています。毎日の積み重ねが良い意味でも悪い意味でもお身体を変えて行きます。普段できることからコツコツと取り組んでみてください。

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